住宅型有料老人ホーム

高齢者が暮らしやすい住宅です。介護サービスは、通常ありません。訪問介護を利用する場合が多いです。

住宅型有料老人ホームとは?

施設ごとに料金体系や提供される介護サービスが大きく異なるため、慎重な比較検討が必要です。

月10万円以内の安価なところから超高級施設まで
有料老人ホームは、介護の必要度に応じて、「住宅型有料老人ホーム」 「介護付き有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」の3つに大きく分かれます。

このうち、健康型有料老人ホームは全体の1%以下とごく少数。親のこれからを心配して子が検討する際の選択肢にはなりにくいので、省きます。

「住宅型有料老人ホーム」は、有料老人ホーム全体の約6割を占めています(介護付きが残りの約4割)。
介護保険の「特定施設入居者生活介護(特定施設)」の指定を受けていないので「介護付き」「ケア付き」を表記することはできません。基本的には食事のサービスと緊急時の対応などの日常生活の支援、レクリエーションの提供をしています。

入居のための料金の幅は広く、家賃や食費、基本サービス込みで初期費用0円、月10万円以内の安価な設定のところがある一方「億」の単位に至る超高級なところまであり、選ぶ際にはサービス内容と料金の関係について、最も慎重になるべき施設です。

介護度が重くなった場合の介護体制も様々

施設ごとに、介護体制も大きく異なります。人員配置に基準がないため、次項の「介護付き有料老人ホーム」と変わらない体制の施設がある 一方で、重度な介護が必要になれば住み続けることが難しい施設もあります。

介護については、敷地内に介護サービスを提供する関連事業者が入っているところが多く、別に契約して利用します。他の事業者と契約することも可能なので、例えば親の自宅の近所の施設の場合、これまでのケアマネジャーに引き続きお願いすることもできます(本意でなくても、施設側は拒否できない)。

サービスの費用は、介護保険の対象となる部分の1割または2割、3割の自己負担分が必要です。介護の必要度合いが高くなると、介護保険の限度額を超えてしまい全額自費の追加料金が発生し、「介護付き」よりお高くなることもあります。

住宅型有料老人ホームの特徴

自立した生活を送れる人、要介護度が比較的軽度の高齢者向けの民間施設

【介護保険】
個別に契約し「居宅サービス」を利用

【費用】
低コストから超高級まで幅広い

【要介護度】
比較的元気な人を対象(要介護5でも受け入れるところもあり)

【認知症対応】
個々に異なるが、中重度は対応不可のところが多い

【看取り対応】
対応不可のところが多い

【介護・看護職員】
配置基準なし

【居室】
個室(13㎡以上)中心

【住民登録の有無】
民間施設なので全国どこでも申込可

【申し込み】
直接施設へ

「有料老人ホーム」全体の約6割がこの「住宅型」です。人員配価基準はなくケア体制も様々なので、入居を検討する際には慎重に判断しましょう。